【BACK FROM THE GRAVE】

(奴らを墓から叩き起こせ!マイ・フェイバリット!)


002【私的ヒーロー10選】


[ハカイダー]

ダークヒーローの最高峰!脳みそむきだし&ブラック・レザー・スーツ! ブーツに着装できるチャカの名はハカイダー・ショット! 自分の組織の刺客に倒され、キカイダー・ジローの腕の中で「おれはお前にやられた かったぜ」とつぶやいて死んでいく姿はモロに任侠映画(キカイダーの製作は東映) !ハカイダーの歌&サブローのテーマは必聴のキラー・チューン!愛用バイクは白い カラス!左利き!!

[デビルマン]

トラウママンガの古典的名作の原作もブリーフはかされたアニメ版も両方フェイバ リット。ちなみにいちばん好きな敵キャラはジンメン。ねちねちしたセクハラ上司の ような性格でありながらぜんぜん強くないところもグッド。アニメのサントラもダー クなファンク・チューン満載の傑作で子供向けとは思えない淫靡なムードはこの音楽 によるところが大きい。お子様がいる方は中学に上がる前にぜひ原作マンガを読ませ てあげて下さい。人格形成上重要な意味をもつ作品です。

[次元大介]

ルパン・シリーズで最もコアなもの。それは次元大介である。原作およびあらゆるア ニメ版においても彼のイメージだけは一貫している。赤ジャケットになったルパンが 「ふうじこちゃあん」と峰不二子のケツを追いかけまわすようになった時も作品の クールネスをかろうじてキープしていたのが次元大介の存在であった(大人になって から見るこのシリーズは本当にいただけない。それに比べて初代緑ジャケのルパンは 何回見ても飽きることのないクライム・アクションの傑作だ)。たしかアメリカの要 人に監禁された次元が「長いことボガードとモンローのファンだったがそれも今日で おしまいだ」と啖呵を切るシーンがあったが、何なんだろうね、このカッコよさは! 「ルパン三世・念力珍作戦」という実写版の映画を見に行ったときの話。スクリーン に黒スーツの男が登場する。そこで男が「おれは次元だ」と言ったとたん、会場は大 爆笑となった。なぜでしょう。答えはその役者が「田中邦衛」だったから。

[仮面ライダー旧1号]

最近ビデオで第一作の初期シリーズを見て驚いた。あまりにも暗い設定および怪人の グロテスクさに。ベレー帽に顔面ペイントの初期戦闘員もかなり不気味。この旧1号 は「怪人バッタ男」と呼びたくなるくらいダークなカラーリングで歴代ライダーの中 でも圧倒的にクール。マスクから後ろ髪がはみ出しているのもヒューマンの部分を強 調しているのだろう。2号や新1号になるとコスチュームがジャージみたいになんだよ な、今見ると。余談だがショッカーの次に現れるのがゲルショッカーという組織でこ この怪人がなかなかすごい。二種類の生物の合成怪人なのだ。クラゲウルフとかイソ ギンジャガーとかヒルカメレオンとか、「まぐろ納豆」みたいなセンス。

[仮面ライダーアマゾン]

「ケーッ!!」の雄叫びとともに敵に喰らいつき体を引き裂くトカゲ・モチーフのス プラッタ・パンク・ヒーロー。もうどっちが怪人だかわからない。ジャングルで育て られたために言葉が喋れず都会の真ん中をバーバリアンルック(上半身ハダカ)で走 り回る。今だったらこの設定は通らないんじゃないか的なヤバいやつ。おやっさんが 用意してくれた改造バイクを「これ、わるい。アマゾン、のらない」と海に放り投げ る、史上初のバイクを拒否する仮面ライダー。このシリーズは子供ながらに異様な雰 囲気を感じつつ見てました。

[早川 健]

東映ヒーロー史上最高にゴキゲンなやつ。「快傑ズバット」の正体なんだけど(ちな みにズバットは変身しない。ズバット・スーツというパワード・スーツを着用して用 心棒やチンピラなど「生身」の人間と戦う。少しズルい)、どちらかというとこの時 のほうが見せ場なのである。親友の復讐を誓う流れ者の刑事(イイだろ?)、早川は ゆく先々でその街を仕切るボスの用心棒と対決する。出てくるのは様々な武器のプロ フェッショナルたちである。「残念ながらあんたの腕は日本じゃ二番目だ」と早川。 「それじゃあ一番は誰だ?」ひゅうと口笛を鳴らし、親指で自分を指差し「はっはっ はっはっは」とやるのが黄金のパターン。で、デタラメこの上ない腕くらべをするん だけど、この辺のすごさはビデオで確認してください。常に白いギターを背負い「赤 あい、夕陽があ〜」と泣き声でオリジナルソングをうたうのもポイント高し。最後に 「ズバット・アタック」という大股を開いて相手にぶつかっていく決め技を披露する のだが、あれはけっこう仮面の「おっぴろげジャ〜ンプ!」みたいなもんだろうか。

[間久部緑朗]

MAD3のメンバーにも「いやああいつは悪いね!」と言わしめた手塚治虫の名キャ ラ。通称ロック。グラサンの似合う美少年である。いろんな作品に登場しているが、 特に活躍が目ざましいのが「バンパイヤ」で、動物に変身する能力をもつ種族バンパ イヤと結託して人類に対するテロリズムを先導する。野望のためならば殺人も厭わな い。歌もうたうよ。「ぼくは悪魔の申し子だい」「ネクタイしめて メガネかけて  ハウアーユーぐらいゆうよ それが現代の悪魔なのさ」「足音高く 破滅の山へ行進 だ!!」手塚治虫がヒューマニズムの作家としてしか認識されないのは過小評価以外 の何者でもない。ロックは彼のダークサイドを開放してみせた分身と言えるだろう。 実写版でロックを演じさせるならば、やっぱり安藤政信くん!

[昭和ゴジラ]

世界に誇る破壊神・ガッズィーラである。個人的にゴジラ映画はポスター・スチール ・サントラなどが発する独特の魅力が渾然一体となった部分が好きなので平成版はほ とんど見ていない。平成ゴジラは凶暴さがどうにも白々しいのと、妙にトレンディな 俳優陣に興がそがれるのだ。子供の味方に成り果てた昭和後期ゴジラの方がそれなり にいとおしく、最低ゴジラ映画と酷評される「ゴジラ対メガロ」を見てみたが、もう すっかりつきぬけた感があってなかなか清清しい。興行って大変だよなあなどと感慨 も抱いたりする。いちばん好きなのは「ゴジラ対ヘドラ」で、これはおサイケな70年 代風俗てんこ盛りの作品。勝手に「渋谷系ゴジラ」と命名している。

[キカイダー]

忘れちゃいけないいびつな名ヒーロー。放送当時は頭部が透けて見える部分や左右非 対称のデザインが人体模型を連想させるらしく「あんな気持ち悪いものをメシ時に放 送するな」と抗議が殺到したとか。人造人間奇形ダー(石井輝男か?)。石ノ森ヒー ローの原作マンガはキカイダーしかり、マザコンロボット「ロボット刑事」化身忍者 の殺し合い「変身忍者嵐」ほとんどゴキブリの化物「仮面ライダーBLACK」など ダークな作品が多いので、そちらも必読。

[松島ナミ]

これはヒーローじゃなくてヒロインですが。ご存知「女囚さそり」の主人公。いろん な女優さんが襲名しているが(岡本夏生とか・・)ここでは梶芽衣子さんの話をした いんだ。かっこいいぞ梶ねえさん。カジメイコ。カジヒデキとは関係なし。2作目な んてほとんどセリフを発しないけど、目で訴えるんだ。1作目の乳出しスリップ姿に 出刃包丁で元彼のデカに襲いかかるシーンもいいぞ。最高のタフネスを発揮する3作 目もいい。田村正和と競演する4作目もいいな。今さそりを演じきれるのは柴咲コウ だろうな。「バトル・ロワイヤル」の殺戮美少女ぶりを見てそう思ったんだ。

とりあえず10人を挙げてみたわけですが、特徴的なのは巨大ヒーローやロボットが 入っていないということ。ロボットに興味がないのは生来のメカ音痴と通じる部分で もある。パソコンも全然わかんないし。何かややこしいことをする悪の組織VS孤独な ヒーローという図式がどうもお好きなようだ。そして仮面ライダーを見ていても悪の 大幹部(ゾル大佐とか死神博士とか)に思い入れしている自分に気つ”き、徐々に外 道の美学に目ざめていくのであった。



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